5W1H+Then状況説明
Who(誰が) | 筆者が |
When(いつ) | 大学進学先を決める際に |
Where(どこで) | 高校で |
Why(なぜ) | 物理・数学に対して自信があったことだけを理由に |
What(何を) | 進学先として |
How(どのように) | 近場の大学の工学部を選んだ |
Then(どうなった) | 適性や興味に合わない勉強に4年を費やし、そのまま適性や興味の合わない仕事に就くことになった |
前提条件
- 高校時代の筆者の、物理・数学に対する根拠のない自信は以下の事例に基づいたものであった。 小学校時代に算数・理科の成績が国語・社会よりも高く、それを武勇伝と考えていた。 歴史などの暗記を過剰に嫌っていたがために、真面目に暗記に取り組まなかったせいで、文系理系に関わらず暗記が必要な箇所の成績は基本的に低かった。 自身が理系であったため。(後述※1) 理系科目に対し興味があると思いこんでいたため。(後述※2)
- 小学校時代に算数・理科の成績が国語・社会よりも高く、それを武勇伝と考えていた。
- 歴史などの暗記を過剰に嫌っていたがために、真面目に暗記に取り組まなかったせいで、文系理系に関わらず暗記が必要な箇所の成績は基本的に低かった。
- 自身が理系であったため。(後述※1)
- 理系科目に対し興味があると思いこんでいたため。(後述※2)
- 高校時代には、既に模試などの全国共通のテストでは国語・社会(地理・現代社会)の成績が数学・理科(物理・科学)より高く出ていた。
- 筆者の出身高校は、2年に進級する段階で理系・文系を選択する。(※1) 進級段階でいまだ小学校次代の武勇伝を引きずっていたことと、高校1年の段階の物理の教員作成テストで、たまたま100点を取れてしまったことで、自らが理系科目に適性あるものと思いこみ、理系を選択した。
- 進級段階でいまだ小学校次代の武勇伝を引きずっていたことと、高校1年の段階の物理の教員作成テストで、たまたま100点を取れてしまったことで、自らが理系科目に適性あるものと思いこみ、理系を選択した。
- 筆者の興味関心は、当時から遊んでいたFPSやストラテジーゲームに由来し、政治や歴史などに偏っている。 理系科目が扱う内容に興味がないわけではないが、子供向けの本などで紹介されるような「大衆受けする」内容に対し「すごい」と思う程度のことであって、より専門的な内容まで学びたいというほどのものではなかった。(※2) 小学校時代に見た、アニメ・ゲームによく登場する「白衣を着た博士(はかせ)」ステレオタイプへの漠然とした憧れが、思い込みに拍車を掛けた。
- 理系科目が扱う内容に興味がないわけではないが、子供向けの本などで紹介されるような「大衆受けする」内容に対し「すごい」と思う程度のことであって、より専門的な内容まで学びたいというほどのものではなかった。(※2) 小学校時代に見た、アニメ・ゲームによく登場する「白衣を着た博士(はかせ)」ステレオタイプへの漠然とした憧れが、思い込みに拍車を掛けた。
- 小学校時代に見た、アニメ・ゲームによく登場する「白衣を着た博士(はかせ)」ステレオタイプへの漠然とした憧れが、思い込みに拍車を掛けた。
健常行動ブレイクポイント
- 自らの成績と真剣に向き合ってこなかった。 授業の傾向などが反映されてしまう教員作成テストはともかく、全国共通テストで文系科目の成績の方が高いことは真剣に受け止めるべきだった。
- 授業の傾向などが反映されてしまう教員作成テストはともかく、全国共通テストで文系科目の成績の方が高いことは真剣に受け止めるべきだった。
- 「暗記はヤダ」という稚拙な理由で文系科目を拒絶してしまった。 そもそも文系科目が暗記ばかりという考えそのものが思い込みである。実際には国語は文章の解釈など暗記だけではどうにもならない箇所があったし、社会においても用語はともかく暗記だけでは乗り切れない箇所は複数あった。 暗記だけで済むなら学問として成り立たないわけなので、文系科目に関する進路先について少しでも調べていればこの思い込みは解消できたはずである。 事実として、理系科目に暗記がないわけではまったくない。化学は物質の名前や特性など暗記しなければ勝負にならない箇所もたくさんあり、そもそも計算問題は「計算方法の暗記」とも言い換えることが出来るのだが、根拠のない自信によってこの点に気づくことが出来ていなかった。 入試の一次試験の点数も、もっぱら国語と地理(+英語)で稼ぐ形になっていた。
- そもそも文系科目が暗記ばかりとい う考えそのものが思い込みである。実際には国語は文章の解釈など暗記だけではどうにもならない箇所があったし、社会においても用語はともかく暗記だけでは乗り切れない箇所は複数あった。 暗記だけで済むなら学問として成り立たないわけなので、文系科目に関する進路先について少しでも調べていればこの思い込みは解消できたはずである。
- 暗記だけで済むなら学問として成り立たないわけなので、文系科目に関する進路先について少しでも調べていればこの思い込みは解消できたはずである。
- 事実として、理系科目に暗記がないわけではまったくない。化学は物質の名前や特性など暗記しなければ勝負にならない箇所もたくさんあり、そもそも計算問題は「計算方法の暗記」とも言い換えることが出来るのだが、根拠のない自信によってこの点に気づくことが出来ていなかった。
- 入試の一次試験の点数も、もっぱら国語と地理(+英語)で稼ぐ形になっていた。
- 自らの興味とも真剣に向き合ってこなかった。 興味と合っていないということに気づけていれば、成績の低さに違和感を感じることは出来たはず。 当時は「今がたまたまつまらないだけで進学すれば面白くなる」と思いこんでいたが、高校時代につまらない科目が大学で面白くなるはずもないのである。 高校3年の時点で面白いと思っていた授業は、教員が自らの経験や考えなども話してくれ、学習内容も面白い「地理」だった。
- 興味と合っていないということに気づけていれば、成績の低さに違和感を感じることは出来たはず。
- 当時は「今がたまたまつまらないだけで進学すれば面白くなる」と思いこ んでいたが、高校時代につまらない科目が大学で面白くなるはずもないのである。 高校3年の時点で面白いと思っていた授業は、教員が自らの経験や考えなども話してくれ、学習内容も面白い「地理」だった。
- 高校3年の時点で面白いと思っていた授業は、教員が自らの経験や考えなども話してくれ、学習内容も面白い「地理」だった。
- 大学進学はその先何十年の人生に影響するものであるにも関わらず、安直な考えで進学先を選んでしまった。 高校時代の恩師に、第一志望を選んだ理由を説明する際は、その場を乗り切るために思っても居ないことをでっちあげた。 「リニアに関する勉強をしたいんです」→リニアに関し興味がない訳では無いが、それはもっぱら「便利な乗り物」程度の安直な感想なのであって、勉強したいなどとは当時でも全く思っても居ない。そもそも、進学先はリニアに関する研究で有名というわけでもない。 でっちあげる必要があることから、自らが実は理系科目にそんなに興味が無いということに気づいても良さそうなものだが…
- 高校時代の恩師に、第一志望を選んだ理由を説明する際は、その場を乗り切るために思っても居ないことをでっちあげた。 「リニアに関する勉強をしたいんです」→リニアに関し興味がない訳では無いが、それはもっぱら「便利な乗り物」程度の安直な感想なのであって、勉強したいなどとは当時でも全く思っても居ない。そもそも、進学先はリニアに関する研究で有名というわけでもない。 でっちあげる必要があることから、自らが実は理系科目にそんなに興味が無いということに気づいても良さそうなものだが…
- 「リニ アに関する勉強をしたいんです」→リニアに関し興味がない訳では無いが、それはもっぱら「便利な乗り物」程度の安直な感想なのであって、勉強したいなどとは当時でも全く思っても居ない。そもそも、進学先はリニアに関する研究で有名というわけでもない。
- でっちあげる必要があることから、自らが実は理系科目にそんなに興味が無いということに気づいても良さそうなものだが…
どうすればよかったか
- 成績が低く出ているという結果と真剣に向き合い、自らの興味を顧みて進路先を真摯に考えるべきだった。
- 文系の進路について改めて調べ直すべきだった
- 嫌いという理由で暗記の勉強を捨てるべきではなかった。 暗記ばかりの科目ということは、逆に言えば暗記さえすれば合格点を取れるということである。 先述の通り、文系科目が暗記ばかりという思い込みがそもそも間違いである。実際、文章解釈などの問題は我ながらそれなりに出来ていたし、それが国語・社会の成績に結びついてもいた。
- 暗記ばかりの科目ということは、逆に言えば暗記さえすれば合格点を取れるということである。
- 先述の通り、文系科目が暗記ばかりという思い込みがそもそも間違いである。実際、文章解釈などの問題は我ながらそれなりに出来ていたし、それが国語・社会の成績に結びついてもいた。
- 大学進学に際し、自らの進路について真剣に考えるべきだった。 大学卒業後何になりたいかというどころか、「どういう大学生活を送りたいか」というビジョンすら全く欠けていた。
- 大学卒業後何になりたいかというどころか、「どういう大学生活を送りたいか」というビジョンすら全く欠けていた。
備考
- 筆者が自らの適性の低さと、理系科目を学びたいわけではないということに気づいたのは、大学1年生の授業をしばらく受けた後である。 理系の学部の場合は高校の「国語」「社会」のような科目がほとんど無くなり「数学」「理科」ばかりになるため、この時点でようやく自らの理系科目に対する適性のなさに気づくことになった。
- 理系の学部の場合は高校の「国語」「社会」のような科目がほとんど無くなり「数学」「理科」ばかりになるため、この時点でようやく自らの理系科目に対する適性のなさに気づくことになった。
- 仮面浪人をするだけの資金的な余裕はまったくなかった。 奨学金を借りる必要がある身分なのに大学進学に関し真剣に考えていないのも誤りである。
- 奨学金を借りる必要がある身分なのに大学進学に関し真剣に考えていないのも誤りである。
- 現在の仕事に関する適性は明らかに低いが、かといってより興味がある職業に関するキャリアを積んでいるわけでもなく、奨学金の返済も掛かっているため、再就職も出来ずに居る。 まだまだやり直しは効く年齢ではあるが、トライするだけの資金的余裕が出来るのは当分先のことであろう。
- まだまだやり直しは効く年齢ではあるが、トライするだけの資金的余裕が出来るのは当分先のことであろう。
- 「白衣を着た博士(はかせ)」ステレオタイプへの憧れは、世間一般には理解されにくいながらも非常に高い能力を持つという点からであったが、今思えばこのステレオタイプがあることには理由がある。 「はかせ」と呼ばれるまでに卓越した能力を持つ彼らは、専門分野以外の事柄への興味を失ったり、あるいは専門分野以外について使うべき時間を専門分野に使ってしまったりすることが多いため、「健常者エミュレータ」が必要な事態に陥りやすいのである。 無論、「はかせ」と呼ばれるものがすべて「非健常者」というわけでは全くなく、これはあくまでそうしたステレオタイプがある理由について考察したに過ぎない。 実際問題としてアニメ・ゲームに登場するすべての「はかせ」がすべて異常者というわけでもない(ポケットモンスターシリーズに登場するはかせが良い例だろう)ので、これもまた自らが興味関心に真剣に向き合わなかったことによる勝手なイメージ像である。
- 「はかせ」と呼ばれるまでに卓越した能力を持つ彼らは、専門分野以外の事柄への興味を失ったり、あるいは専門分野以外について使うべき時間を専門分野に使ってしまったりすることが多いため、「健常者エミュレータ」が必要な事態に陥りやすいのである。 無論、「はかせ」と呼ばれるものがすべて「非健常者」というわけでは全くなく、これはあくまでそうしたステレオタイプがある理由について考察したに過ぎない。
- 無論、「はかせ」と呼ばれるものがすべて「非健常者」というわけでは全くなく、これはあくまでそうしたステレオタイプがある理由について考察したに過ぎない。
- 実際問題としてアニメ・ゲームに登場するすべての「はかせ」がすべて異常者というわけでもない(ポケットモンスターシリーズに登場するはかせが良い例だろう)ので、これもまた自らが興味関心に真剣に向き合わなかったことによる勝手なイメ ージ像である。