5W1H+Then状況説明

Who(誰が)

劣悪な家庭環境で精神の療養をしていた筆者が、

When(いつ)いちおうアラサーのとき、
Why(なぜ)

実家での療養に行き詰まりを覚え、命の危機すら感じたので、

Where(どこで)実家から出て生活保護を受給し、一人暮らしをしながら療養することを決めた。
What(何を)

その際、転居後、プロフェッショナルをはじめ可能な限り多くの人たちの支援をできるだけたくさん受けられるよう、

How(どのように)また、しんどいメンタルの中でもそれをスムーズに行えるよう、調査・相談・計画し、実行に移していった。
Then(どうなった)

結果、自分を支援してくれる医療福祉リソースの「最強デッキ」を作ることができ、次第に格段に心身の状態が良くなった。

前提条件
  • 父はひどいコミュ障かつ恐らく結構なASD、母は統合失調感情障害かつ恐らくASD+ADHDであった。

  • 筆者は家族とうまくコミュニケーションをとったりすることができず、家庭内別居というか引きこもり状態であった。

なぜやってよかったのか

  • 一人暮らしを改めて始めたことで、自分自身への責任と自由が得られた。何にも遠慮しなくてよくなった。
  • 心身の状態が格段に良くなった。QoLが上がった。未来はまだ見えないが暗いものではなくなった。
  • 多くの専門の医療者福祉者友人たちなどの目があること、相談できること、頼れることで、孤独でなくなったほか、心身の状態を比較的よい状態に維持できるようになった。

やらなかったらどうなっていたか

  • 筆者の心が壊れたり、筆者に何かあったときに親に頼ろうとしても応えてもらえず、同じ家の中なのに野垂れ死にしてしまう可能性があった。実際それを実感する出来事もあった。
  • 転居し生活保護を受けても、「最強デッキ」がなければ、精神をより病んでいた可能性がかなり高い。生活保護での生活が安定するまで、とても心身が辛かったことが証左である。
  • 現在のように、少しずつよくなっていってるし、良くなっていけるだろうから、まずはそれでいい、という発想にも至らなかっただろう。

実際の流れ〜事前の検討

  • まず情報収集と検討を行った。市役所の福祉課に行き相談して、生活保護の制度について詳細に伺った。優しく丁寧に些細に教えてくれた。シェルターの利用も検討し、福祉課から紹介されたシェルターを運営する(全国的に有名な)NPOに伺い相談した。
  • また、地域包括支援センター(筆者のいた市の場合。一般的には相談支援事業所)に相談し、担当してくれたスタッフともよく相談し、通っていたカウンセラさんにもよく相談し、引越して生活保護を受給し始めたあと、「どんな医療体制・福祉サービス体制で、どんな生活が出来るだろうか」を幅広く検討・イメージし、洗い出した。

実際の流れ〜転居まで

  • 筆者の場合は、引越し生活保護を受けるまでの資金として、父に「手切金のようなもの」を要求した。父は長い間計画の実現可能性を信じず応じなかったが、カウンセラさんを交えた気の長い説得と、市役所福祉課に一緒に来てもらって実現可能性などを確認したことで応諾した。

  • 手切れ金の額は数ヶ月分の家賃や生活費用、家具などの初期費用、引越しにかかる費用などから算出した。

実際の流れ〜転居後したこと

  • 転居先には、親しい友人がいたり、筆者が昔暮らしていて馴染んでいる土地で、都会を選んだ。
  • 物件は転居する地域の生活保護の基準程度のものを選んだ。手切れ金の額は、選んだ物件の保証会社の保証に必要な金額を上回っており、無事転居できた。
  • 転居して、まず、区役所と警察で住民票の閲覧制限をかけた。
  • 次に区役所の福祉事務所への生活保護の相談をした。快く応じてくれた。何事も事前に相談ができるならそれに越したことはないし、相談しておけば差し迫ったときにもスムーズに話が進むものである(実際に生活保護の窓口では事前の相談を推奨している)。
  • そして、保健相談センター(保健所)の保健師さんと面会・相談し、今後のこと(医療サービス福祉サービスの利用)についてどんなサービスが利用できるか幅広く相談し検討し、利用の作戦を立てた。
  • 各種サービスの利用には申請が必要とか確認が必要とか手続きが必要など色々あって複雑であったが、事情を知った有能な保健師さんが可能な限りの使えるサービスを教えてくれ、さまざまな関係機関との調整もしてくれた。

実際の流れ〜生活保護受給以降

  • 数ヶ月して、資金が切れる見通しとなったので、生活保護の申請をした。書類上の審査のみで、DVがあったことから家族・親族に連絡もいかず、無事2週間程度で保護が決定した。
  • 利用することになったサービスは、通常の精神科受診のほか、精神科看護のプロによる訪問看護、事情をわかってくれるヘルパー(家事(調理や清掃など)援助)であり、のちに入院や、入院した病院で、退院後も継続的に、保護費の医療扶助の範囲内でカウンセリングが受けられることになった。
  • そしてこれこそが筆者の心身をさまざまに支え、筆者が回復していくための「カード」(デッキ)であり、筆者の知る限りこの組み合わせが「最強」である。

現在

  • 精神科の主治医、週に3回の訪問看護、週に1度のヘルパーさん(調理・清掃)、主治医とは別の精神科病院での保険診療内の心理カウンセリング、親しい友人たち、パートナーさんに支えられ、引き続き療養している。

  • 以上のような「最強デッキ」に支えられ、少しずつ心身が回復していっている。転居し生活保護を受けしばらくまでは非常に精神が辛かったが、ここ数年で見違えるほど安定し楽になり、ときに就職に挑戦したりするようになった。今でもひどいうつなどで入退院を繰り返すなどしているが、精神的にはずいぶん楽になったのは間違いない。

  • 今後の人生ももっとよくなっていくという確信が持てている。

備考

  • 飽くまでこれはさまざまな条件に恵まれたケースであることであり、それが特記すべきことであることは否めない。
  • また、筆者が医療者福祉関係者の利用の仕方がうまいとか、出会った全てのスタッフが素晴らしいスタッフだということも特記すべきであるかもしれない。
  • しかしながら、制度自体は全国どこでも同じであり、原理的には全国どこでも似たようなデッキを組めるはずである。とはいえそれは理想論で現実にはそこまでうまくいかないことが多いことは容易に予測できるし、色んな人の話を聞いていると実際そうである。そのためにも、大きな都市でこれを試みることが極めて重要なのだと思う。
  • また、もっと色んな人の力を借りて、こうしていきたいと思ったり、プロフェッショナルに支えてもらいたいと考えることも肝要だと考える。
  • これはメンタルを病んでいる人がどのように医療資源・福祉資源を利用したらいいか、ということでもある。メンタルを病んでいるからこそ、医療福祉資源カードの最強デッキが必要なのである。
  • 自分の場合はこうだとか、ここをもっと教えて欲しい、ここはどうしてるの、ここはどうしたらいいの、といった事柄があればコメントなどで教えて欲しいです。適宜更新します。

過去のまとめ

  • このお話は、過去にTwitterでもつぶやきTogetterでもまとめています。
  • 一方で、健エミュを知り、この体裁のほうがわかりやすいだろうということで、この投稿を作りました。
  • Togetterのまとめとこの投稿で重点を変えていますので、ご興味の方はこちらのまとめをご覧ください。

最後に

  • ここまで読んでいただきありがとうございます。長々と難しいことを書きましたが、「できることをできる範囲で、できるかぎりやった」「自分自身のサポート体制を整えようとした」この2点が一番大きいです
  • この記事を書くにあたって、健エミュDiscordサーバの方々から有用なアドバイスを頂きました。感謝します。
  • 最強デッキを授ける前に、猫の日にお空へ旅立ってしまった友人に、この記事を捧げます。