5W1H+Then状況説明
Who(誰が) | バーチャルアイドルの運営会社Oが |
When(いつ) | 声優A氏演じるバーチャルアイドルBの休止後 |
Where(どこで) | 自社公式のTwitterアカウントで |
Why(なぜ) | 推測:バーチャルアイドルBに関連する今後の事業やブランドイメージの保持のために |
What(何を) | 主にTwitterやYouTubeなどの言論空間に対して |
How(どのように) | 担当声優A氏とバーチャルアイドルBは別の存在であることを強調し、A氏の噂に対してBの名前や外観を用いることでBの世界観を壊すとする言論に対して法的措置の可能性をほのめかすプレスリリースを発表した。 |
Then(どうなった) | 一応は休止(スリープ)という体裁だったBの動画投稿やライブが、Bが世間的に触れてはいけない存在になり、完全に復活の目が消えてしまった。 |
前提条 件
- 暴露YouTuberの生放送に登場したC氏が声優男性D氏の内縁の妻となり子どもを妊娠・出産後に、D氏に他の女性E氏との婚姻に近い関係があることが判明したことを明かしている。そのC氏がBの担当声優A氏と同一ではないかという噂があがっていた。(噂ではあるものの、A氏もC氏もO社もそれについて機会が多くありながら明確にそれを否定していない。)
健常行動ブレイクポイント
- 妊娠・出産という人生の大きな転換期にひどい仕打ちをされたとされる身近な人物に寄せられた心配に対して、キャラクター設定の保護を優先していきなり法廷準備モードに入るのは常軌を逸している。生の人間の苦痛よりコンテンツを優先する姿勢を見てついてくるのは、それをなんとも思わないヤバい人たちだけである。
- 役名で演者を呼ぶ文化は広く存在している。そもそも、A氏の氏名はけっこうな期間にわたって公表されていなかった上、騒動の2年前に公表はされたもののあまり表に出ておらず、知らない人も多かった。
- C氏の苦境がBの設定を守る義務や義理のせいで事情を大っぴらに話せないことが一因としてあると思われている以上、疑惑を否定しない状態でこのような攻勢に出るのはA氏を抑圧している勢力のひとつと見られることを覚悟すべきであった。
どうすればよかったか
- 警告をするにしても、威圧的な表現を第一リリースからぶっぱなすのは避けるべきであった。
- バーチャルアイドルBは事実上A氏によって支えられているA氏の頼みの事業であることを認識し、急いでA氏を切り離しにかかることは避けるべきであった。将来的に転換するにせよ。
- フィクション設定を徹底するのは通常時にとどめ、非常時にフィクション設定外の表現をする手段を用意すべきであった。
備考
- 本当にAIを用いて発言するバーチャルアイドルが出現しつつあるため、たとえこの問題がなかったとしても、この設定をそのまま暗黙のフィクションで通すと普通に嘘をついていると見なされうるため、継続は難しかったであろう。
- Bから派生した概念である「VTuber」は、Bの形態の一部を踏襲しつつも、基本はそれ以前から存在するアバターなりきり文化に準じた運用であることが多い。このことがしばしばトラブルの温床になっている。